平成31年3月11日(月)大阪社会福祉指導センターで、人権研修を開催しました。
今回は第Ⅰ部で「道草」を上映、この映画は「重度の障がい」とされる人の多くはいまだ施設や病院、親元で暮らしている現状がある中、ヘルパー等を利用しながら、自立して新しい生活をはじめている人々の姿を描いたドキュメンタリー映画です。
そして第Ⅱ部では本作の監督である宍戸大裕氏を講師にお招きし、映画作成時に関わった人とのエピソードや監督自身が感じた思い、作品を通して問いかけたいことなどを中心に、ご講演いただきました。
【プロフィール・経歴】 宍戸 大裕 氏 映像作家。学生時代、東京の自然豊かな山、高尾山へのトンネル開発とそれに反対する地元の人びとを描いたドキュメンタリー映画『高尾山 二十四年目の記憶』(2008年)を製作。東日本大震災で被災した動物たちと人びとの姿を描いた「犬と猫と人間と2 動物たちの大震災」(2013年劇場公開)、人工呼吸器を使いながら地域で生活する人を描いた「風は生きよという」(2016年劇場公開)、知的障害がある人の入所施設での人生を描いた「百葉の栞さやま園の日日」(2016年製作)がある。 |
参加者の声
第Ⅰ部 「道草」の上映
私自身、障がい者入所施設で働いていますが、家で暮らすとなるとやはり支援者がいないと難しいんだなと実感いたしました。もっと障がい者が生きやすい国になるといいなと強く思いました。もっと温かく見守っていける国になればと思います。自分も支援者としてのあり方を考えさせられました。
(成人)
重度の知的障がいのある人の行動について、DVDを見て少し理解することができたと思う。向き合うことの大切さについても、改めて知ることができた。
(老人)
第Ⅱ部
「先生」と呼ばれることに責任をもってきたつもりでいましたが、対等なのかどうかといえば、“上から目線”な部分“おごり”もあったかもしれません。”対等“”尊敬“をさらに意識したいと思います。
(保育)
貴重なお話ありがとうございました。自分のカラーを出していくことが正直入所施設では難しい現状が、支援する側も利用者も閉塞した状況を生み出してはいないかと改めて感じました。
(児童)
全体を通して
障がい種別に関係なく存在する壁を超えるのは、支援する人の思いだと気づけました。
(成人)
支援とはこうでないといけない、これ以上はしてはいけない等、決まりやかたちが支援への隔たりになっていることもあると感じました。映画素晴らしかったです。
(成人)
従事者の支援のあり方について、考えることが多くあり、自分の支援は利用者にとって良いものなのか見直したいと思いました。生きる、暮らすとは何か、周りはどう関わっていくのかなど、今自分が働いているところではわからないことがたくさんわかって、参加してよかったと思います。
(児童)
監督に質問をする参加者 |
当時を振り返って語る宍戸氏 |