平成30年3月13日(火)、大阪社会福祉センターで人権研修会を開催しました。
今回は第Ⅰ部で1966年に設立した重症心身障がい者である施設、「第2びわこ学園」を舞台に、そこで生活する総勢123名がそれぞれの人生を懸命に生きている姿を4年間にわたって描いたドキュメンタリー映画を「わたしの季節」を上映し、Ⅱ部からは監督した小林茂氏を講師に招き、障がいがある・ないなどの境界を越えて、“人が生きていくことの意味”をテーマに講演していただきました。
【プロフィール】 1954年、新潟県南蒲原郡下田村に生まれ。 新潟県立長岡高等学校を卒業したのち、同志社大学法学部政治学科に進学。 1年生の頃、中込道夫著『田中正造と近代思想』を読んだことがきっかけで、渡良瀬川や谷中村、足尾銅山に足を運ぶ。2年生の頃、土本典昭監督の『水俣 患者さんとその世界』に衝撃を受けて、水俣病の患者を支援する活動にたずさわる。大学卒業後、佐藤真監督の『阿賀に生きる』や『阿賀の記憶』で撮影を担当。 2015年、監督作品『風の波紋』が山形国際ドキュメンタリー映画祭にて上映された。 |
参加者の声
第Ⅰ部 DVD「わたしの季節」について
利用者さんの目線で考えられた天井の壁面にとても細かいところまで気を配られていると感じました。また、思っていることを言えない方たちへの配慮、支援もしていかなければならないことの大切さを学びました。
(児童)
当事者さんの人権も含めた悩み、家族としての悩み、不安、将来についての考えがあるが、そのなかでどのようにして当事者さんに寄り添いながら人としてサポートしていくのかを考えさせられました。
(セルプ)
子どもたちと家族を支えるスタッフの大変さ、やりがい、優しさがよく分かりました。また、子どもたちがどう感じ、何を思っているのか、知りたいという親心。これはどんな親子関係でも変わらないものだと感じました。
(老人)
(「わたしの季節」の上映風景) |
(「わたしの季節」の上映風景) |
第Ⅱ部 講演会について 小林 茂 氏(「わたしの季節」監督)
映画を見てから小林さんの話を聞いて、さらに当事者さん、家族さんの考え方や作品を作っていくうちに分かったこと等のお話が聞くことができ、自分のなかでも障がい者の皆さんに対して、家族に対してのサポートを見直すことができました。
(セルプ)
1人の人間として生きている、彼らを理解しようとする。歩み寄る等、深く考えられるようにすることが教育という言葉が印象的でした。
(成人)
映画という形になるまでに色々な人との関わり、関係づくりをし、思いを伝え分かち合う。とても大変でとても強い想いがなければできないことだと分かった。
(老人)
(“生きていくこと”を伝える) |
(参加者の声に耳を傾ける小林 監督) |