令和6年度 従事者部会 第2回集団指導者養成教室
共催:産経新聞厚生文化事業団
開催日:令和6年11月8日(金)14:00~16:00
会場:大阪国際交流センター
(大阪市天王寺区上本町8-2-6)
講師:岸本 元気 氏(親と子のメンタルヘルス研究所 所長)
研修レポート: 「 ことばのちから 」
~『ことば』との新しい付き合い方のコツをみつける~
11月8日、第2回集団指導者養成教室を開催いたしました。
今回のテーマは 「ことばのちから」
講師は従事者部会でお馴染み、「親と子のメンタルヘルス研究所」所長の 岸本 元気さん でした。
福祉職のストレスケアや、日々のコミュニケーションをより良くするヒントが満載の研修でした!
研修のポイント
○ ぐるぐる思考から抜け出すには?
「嫌なこと、忘れよう!」と思っても、逆に頭から離れないことってありますよね?
実は、無理に消そうとするのではなく、 「あるならあるでいい!」 と認めるのが大事なんです。
•感情を認める → 「今、こう感じてるんだな」と受け入れる
•自分を許す → 「こう感じるのも仕方ないよね」と否定しない
•目の前のことに集中する → 他のことに意識を向けると、自然と消えていく
実際に、参加者の先生にもステージで体験してもらいました。

○右脳と左脳を意識しよう!
不適切な保育が起こるとき、先生は 左脳優位(ルールや理論) 、子どもは 右脳優位(感覚や感情) になっていることが多いんだとか。
このズレがストレスを生みやすいんですね
○ことばがけで脳のバランスをとる!
•左脳に働きかける言葉:「しっかり考えてね」「理由を教えてくれる?」
•右脳に働きかける言葉:「楽しそうだね!」「どんな気持ち?」
子どもや相手の脳の状態に合わせて声をかけることで、 ストレスの少ない関係性を作れるんです!
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研修を終えて…
「ことば」って、使い方ひとつで相手の気持ちも、自分の気持ちも変わるんだなと実感しました。
日々の業務の中で「つい厳しく言っちゃったな…」と思うことがあれば、
少しことばの選び方を変えてみる だけで、関係がぐっと良くなるかもしれません
ちょっとした意識で、よりよい支援につながるので、
これからも「ことばのちから」を大切にしていきたいですね


【受講者のアンケート感想】
・心のメカニズムの構造が知られて参考になった!(成人施設部会)
・感情と行動をとっさの判断で切り離すのは容易ではないけれど、私自身に気づきをもらったように思います。言葉を出してしまうと、取り消しができないので、自分自身にも気をつけます。(保育部会)
・前半の「頭に浮かぶネガティブな感情の手放し方」で自身の感情を否定するのではなく肯定して許す事を学びました。仕事はストレスとの闘いだと思っていましたが、闘うのではなく手放すようにしていたら、驚くぐらい気持ちの切り替えが速くなりました。今回の研修はストレスを我慢して闘っていた私とって、ブレイクスルーでした。もっと何十年も前に受けたかった講義でした。(老人施設部会)