ふくしおおさか2025年11月号
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地域のなじみ深い場所へお寺が「居場所」に『正泉寺』かかしの会が紡ぐつながりい井太子町の山田・畑地区福祉委員会では、自治会ごとに「かかしの会(いきいきサロン)」を行っています。そのうち、大だいう道ど地区では、「大道かかしの会」としてお寺の本堂で活動しています。きっかけは、アクセスやバリアフリーの課題でした。もともとは公民館を利用していましたが、参加者の中には自宅からの距離が遠かったり、傾斜のきつい階段の上り下りが負担になったりしている方もいました。さらに新型コロナウイルスの影響で活動場所の利用にも制限がかかる中、新たな場所として考えられたのが「正しょ泉うせ寺んじ」です。正泉寺は、だれでも自由に集える場として地域に開放されており、住民にとって身近で安心して集まれる居場所として活用されています。「大道かかしの会」では、住民同士の交流を目的に、参加者が気軽に楽しめるプログラムを実施しています。まらず、町内にある飲食店や古民家を活用するなど、参加者が集まりやすくなるように工夫しています。正泉寺での活動もその一環です。令和5年度から正泉寺の協力を得て、本堂でサロン活動をしています。昨年度はストレッチ体験を実施。簡単な体操や、お茶と和菓子を楽しむひとときを提供しました。会の硲口絹代さんは、「年に数回でも『行ってみよう』と思える場所にしたい。どんな方でも無理なく参加できる内容を心がけています」と話します。ないだのは大道地区の自治会会長祥雅さんから「より地域に開かれたお寺にしたい」という声を聞き、サロン活動での利用を提案しました。根づいた場所であり、昔から地域の人々が集まる場所として機能していました。一斉に多くの人が集まれるよ活動場所は従来の公民館利用に留運営を担う山田・畑地区福祉委員正泉寺と福祉委員会の活動をつ吉村輝彦さんでした。住職の秦井秦井さんは、「お寺は生活や文化にうに大きく設計されています。サロンなどの地域活動を通して、地域の皆さんが気軽に活用できる場所にしていきたい」と思いを語ります。また、太子町社協の吉よし高たか賢けん司じさんは、「町内すべての地区が、このように活動できている訳ではない。その地域の課題やニーズにあった伴走支援をしていきたい」と話します。8地域のひろば         はた左から秦よし祥まさ雅よしむらてるひこさこ村輝彦さん、硲ぐち口き ぬ よ絹子町 山はた田・畑やまだ地区福祉委員会たいしちょう太【地区福祉委員会活動】vol.2さん、吉代さん地域活動にとって「活動場所」は、参加のしやすさと安心感を左右する大切な土台です。しかし、近年、公民館の移転や閉鎖、アクセス面の負担、バリアフリー未整備などにより、従来の拠点だけでは活動しづらい地域があります。今回は、「活動場所」に注目し、お寺の本堂を利用した取り組みを紹介します。地域とつながるひととき 正泉寺でストレッチ体験「場所」がつなぐ「場所」がつなぐ地域の架け橋地域の架け橋

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