ふくしおおさか2024年11月号
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柏原寿光園では、施設内でこども食堂や学習支援を実施し地域貢献に取り組んできましたが、新型コロナの影響でやむを得ず休止。令和4年より新たに中学校区内の地域住民を対象とした「宅配フードパントリー」を実施しています。 一般的なフードパントリーのように集めた食材等を渡す形ではなく、支援対象者が生活に必要な食料品や日用品をリストから選び、施設が購入。宅配便などを活用し自宅に届けます。これまでにもライフラインが停止している高齢者や、就職先が決まらない稼働年齢世帯や、母子世帯などに食材などを届けてきました。フードパントリー利用の際には、まず本人面談をします。「必ずお話をし、困りごとの内容や背景、どのような事情があったのかをお聞きします。食材だけで良いのか、他の支援の必要性も検討し、関係機関とも連携しながら取り組んでいます」と担当の青あお野の千ちひろ尋さん。本人の状況に合わせ、支援期間を延長し、スーパーへの買い物同行、施設での就労機会の提供などの支援も行ってきました。フードパントリーを通じ、一過性の支援でなくその後の生活も見据児こ玉だま英ひ史ふ施設長は「支援後に新たなえたコミュニティソーシャルワークの実践も意識しています。就労や、次のステップにつながった話を聞いた時には良かったと思う。困っている状況が少しでも改善するならば、この活動を継続していかなければならない」と話します。一方で、活動の周知についての課題も感じています。制度や専門機関につながらない、本当に支援が必要な方に活動を知ってもらうための方法を模索しています。そのためにも自施設での取り組みに加え、行政や社協、地域貢献委員会などとも協働をすすめ、オール柏原での取り組みに発展することもめざしています。 みで新たな地域貢献の取組み活動を振り返って青野千尋さん(左)と児玉英史施設長(右)大阪しあわせネットワークでは、さまざまな地域貢献に力を入れています。今回は(福)寿光会 特別養護老人ホーム柏原寿光園(柏原市/老人施設部会)の取り組みを紹介します。2024年9月現在の内容です。10

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