ふくしおおさか2023年11月号
5/12

12傷病や障がいの状況34●田尻町「猛暑の中、クーラーが止まることは絶対に避けたかった」と社会福祉法人南海福祉事業会フィオーレ南海の阿あをふりかえります。コロナの影響で失業したという子育て家庭からの相談が役所に入りました。役所から連絡を受けた田尻町社協のCSW出い原は携し、食料を支援。特例貸付の申請につなぎましたが、ライフラインの滞納が発覚し、間もなく止まるところでした。支援状況を共有していた「大阪しあわせネットワーク」のCSW阿形さんも緊急訪問。訪問したその日のうちにゅん形がた純じ次じさんはコロナ禍での緊急支援知と子こさんは府社協と連ずら も 5施設長の決裁をとり、電気・ガス代などの経済的援助の支援を決定しました。くの相談が寄せられています。生活困窮など複合的な課題を抱える世帯にきめこまかな支援を行っていくためには、行政と社協、施設だけではなく、学校や関係機関が適切なタイミングで情報共有し、連携を図ることが重要です。阿形さんと出原さんは気軽に相談しあい、それぞれの強みを生かしながら、必要な支援を行っています。向上しました。そして、貸付金や給付金によって多くの世帯は生活を立て直すことができています。しかし、地域で孤立し、何らかの課題を抱えている人のニーズは潜在化しやすく、食べ物がないなど命に関わる状況になって支援につながるという課題も明らかになってきました。結果(上記、グラフの通り)では、支援世田尻町社協ではコロナ前に比べて多特例貸付によって、社協の認知度は「大阪しあわせネットワーク」の分析帯の状況はコロナにより複雑化し、孤立・孤独の状況が顕著になったことを示しています。制度がない、あっても間にあわないなど、コロナ禍での緊急一時的な支援として現物給付の支援は大きな効果を発揮しましたが、食事の提供、就労支援等、社会福祉法人・施設の強みを生かした継続的・複合的な支援の必要性も明らかになりました。コロナ後の生活再建は、今まさにはじまったばかりです。地域に向きあい、出向いていく。多様な世代が生活困窮や孤立・孤独に陥っている状況でも、その一つひとつのケースに向きあい、支援を積み重ねることで、今、困っている人の課題解決に向けた明日へとつないでいきます。府社協では、借受人の自立支援や施設種別を超えた連携・社会福祉法人の地域における公益的な取り組みの推進など、今後も、地域の実情にあわせた生活困窮者支援の展開を推進していきます。ライフラインが止まる子どもの命を守るために顔の見える関係で連携強化取り組みでみえた孤立・孤独の深刻化30%【病 気】19.4%28.7%20%10%+9.3%0%コロナ禍以前コロナ禍写真左から(福)南海福祉事業会 フィオーレ南海阿形 純次さん、田尻町社協 出原 知子さん支援した世帯の状況傷病 や障がいの状況就業状態失業が大きく増えた。(%)増減-1.6+11.7+12.4+23.3【失業】25.9%13.0%+12.9%コロナ禍以前コロナ禍30%【孤立事象】20%24.7%12.6%10%+12.1%0%コロナ禍以前コロナ禍家庭環境孤立事象が大きく増えた。経済状態就業状態家庭環境病 気と精神障がいが大きく増えた。第695号 この広報紙の作成には共同募金配分金を活用させていただいています94.052.047.439.6※その他「住居環境」「金銭等管理能力」「就学状況」などにつづく 。※10~20代の若者層や80代の親と50代の子どもが同居している8050世代の相談が増加 。※ コロナ禍以前は平成28年度~令和元年度の4年間合計を示す。コロナ禍は令和2年度~令和4年度の3年間合計を示す。「大阪しあわせネットワーク」では、総合生活相談として公的制度等による支援が受けられず、窮迫した制度の狭間の生活困窮状況に対して、経済的援助(現物給付)の支援を実施しています。(平成28年度~令和4年度 のべ4,229件)過去7年間の支援実績から、世帯状況や生活困窮に至った背景の分析をまとめました。分析作業委託先:(株)電通マクロミルインサイト (株)アイ・シー「孤立事象」は「近親者・親戚がいない」「家族の死去」「近親者・親類からの孤立・拒絶」の3項目の合計値コロナ禍以前コロナ禍92.463.759.862.9【精神障がい】18.0%30%24.1%20%10%+6.1%0%コロナ禍以前コロナ禍

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る