ふくしおおさか2023年11月号
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きぶにつつとお 4全国でスタートコロナ後の生活再建社協の使命としてアウトリーチで寄り添う支援を気もちのフォローアップと緊急支援特例貸付の償還免除の承認を受けた方や、償還が困難な方などを支援するフォローアップ支援事業が全国でスタートしました。特に支援が必要と考えられる借受人に対し、市区町村社協が自立相談支援機関と密に連携をとり、都道府県社協につなぐなど、地域の実情に応じた連携体制の構築をめざしています。高石市社協は、令和5年4月から携帯電話番号宛にメッセージを配信するショートメッセージサービスを活用し、償還免除申請に未応答の世帯や希望する世帯を中心に訪問しています。「社協本来の住民支援として前向きに取り組んでいます」と語るのは高石市社協の松ま谷た伸の幸ゆさん。これまで何とか預貯金で生活をつないできた世帯など、生活困窮の相談は増加しています。家族や近隣とのトラブル、精神的なつらさを感じている人などの相談も増加しており、地域や貸付担当、包括支援センターなど部門を超えて社協全体で連携することで、一体的な支援を展開しています。が、時間や声のかけ方など、近隣への配慮も行いながら、男女ペアで訪問しています。ようすが分かり、償還免除をどうして申請できていないのか、困っていることは何かを把握することもできます。方には償還免除手続きのフォローを、失業など生活に困っている方には家計高石市社協の訪問件数は1か月で約出向くことで、困窮状況など生活の償還免除の対象である精神障がいの改善や就労支援など自立相談支援機関と連携し、支援につなぎます。「大切にしていることは気もちの面のフォローアップです」と語るのは、訪問している相談員の松ま本も直な樹きさん。仕事が減って家にいる。働く意欲もなくなってきた。そのような相談にもできるだけ明るく、本人に寄り添いながら、今できることを一緒に考え、支援しています。訪問したことで発見できた、家の退去を迫られている母子世帯には、「大阪しあわせネットワーク」の施設CSW、自立相談支援機関、居住支援法人と連携することで支援できました。●高石市令和5年5月からコロナは感染法上5類に移行し、まちにはコロナ前のにぎわいが戻ってきました。一方、未曽有の貸付実績(貸付件数:約49万件、貸付金額:約1,982億円)となった生活福祉資金の新型コロナ特例貸付制度(以下、特例貸付)の返済が令和5年1月からはじまりました。コロナ関連の給付金や貸付金が終了していく中、物価高騰等の影響も受け、生活困窮や関連する相談は増えています。今号は、高石市と田尻町の実践を紹介。支援する中で見えてきた課題や今取り組むべき支援について考えます。高石市社協 松本 直樹さん30件。社会福祉士等の資格をもつ職員高石市社協 松谷 伸幸さん特集~孤立・孤独を防ぐ~コロナ後コロナ後のの生活再建生活再建

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