ふくしおおさか2023年特別号
11/12

環境を最大限にいかした建物と自然との共生、無駄のない研ぎ澄まされた空間、そして光と影が織りなす美しいシルエット。かねてより安藤忠雄氏の建築へ憧憬の念を抱いていた理事長夫妻は、設計をお願いすることが夢だった。すばらしい自然環境、歴史ある街並み、未来まで続く子どもたちの園舎をつくりたいという思いに共感してもらうことができ、夢が現実となった。﹁円まい空を見て、丸い地球を感じ、平和でつながっていけるように﹂﹁子どもたちに木の温もりを﹂﹁出会いの場となってほしい﹂そんな安藤氏の願いがこめられた園舎。円形にしたことで、他のクラスの子どもたちの顔が見えるようになって、手を振り合ったり、一緒に遊んだり、笑い声が響き合う空間がうまれた。めざすのは、世代を超えて人が出会える場所。そしてセーフティーネットの役割を果たすこと。五風会は地域貢献支援員(スマイルサポーター)を配置して、育児、家庭、病気、介護などの相談にいつでも対応できるようにしている。また、主な取り組みとしておこなっている園庭開放は、地域のお母さんたちのコミュニティになっている。なかには、不安を抱えているお母さんの姿もあり、もし悩んでいるようすがあれば、職員から積極的に声をかけ相談に乗ることで、問題解決につなげている。今後は、在宅家庭へのアプローチや地域・学校との連携にも注力する。五風会のシンボルである一本松はこれから先も、子どもたち、地域の人々とともに歴史を刻んでいく。園舎に込められた思い地域にねざした保育をる(玄関ホール)保育士の仕事の魅力は、子どもの心と身体の成長を間近で感じられること。日によって子どもたちの気分も体調も変化するため、毎日関わり方を考えながら、園に来てよかった! と思ってもらえるよう自身も楽しむことを心がけています。(1歳児クラス)(絵本コーナー)116年目の保育士さん大学生活を楽しむ友人と、実習ばかりの自分を比べてしまうこともありました。でも、なりたい自分を信じて進んだおかげで、とても楽しく充実しています。高校卒業後は、進学や就職などの大きなターニングポイントがあり、将来に不安を抱くかもしれないけれど、今の自分の気持ちを大切にしてほしいです!第694号この広報紙の作成には共同募金助成金を活用させていただいています園庭を元気いっぱいに走りまわるこどもたち木の温かみが感じられる園舎

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る