子どもの高いストレス潜在化したリスクが明らかに ース 2コロナ禍の環境の変化は子どもたちに大きな影響を与え、不安定な社会や経済状況による貧困、孤独、児童虐待など、子どもや子育て家庭を取り巻く課題は潜在化・深刻化しています。国では、令和5年4月1日にこども家庭庁を発足し、「こどもまんなか社会」の実現をめざす取り組みをすすめています。今号は、すべての子どもたちの潜在的なSOSを早期にキャッチし、適切な支援につなげる「YヨOSS」を開発した大阪公立大学の山野則子さんと、クラウド提供者であるパナソニックコネクト株式会社に話を伺いました。 「コロナは子どもや家庭に危機的な状況をもたらしました」と山野さんは語ります。 山野さんは、令和2年度に厚生労働省からの委託をうけ「コロナ禍における子どもへの影響と支援方策のための横断的研究」として、子どもや保護者、機関への調査を実施しました。(報告書はプロフィール欄の二次元コードから) そこで保護者と子どもの困りごとにギャップがあることが明らかになりました。 子どもは、学校で過ごしている時間を自宅で過ごすことに自分の居場所がないように感じ、強い不安感をもちました。また、高いストレスをもつ子どもは全体の約3割強という危機的な状況も示されました。児童虐待については調査の前年(令和元年)度より全体の相談・対応件数は増加していますが、学校における対応件数が著しく増加しました。これは、福祉の申請主義とは異なり、誰もが通う学校では、SOSを早期にキャッチできる強みがあるといえます。学費の免除などコロナによってたくさんの支援制度ができましたが、年収200万円の世帯よりも1000万円山野則子研究室HPはこちら大阪公立大学現代システム科学研究科教授専門分野は子ども家庭福祉(児童福祉)スクールソーシャルワーク。大阪府教育委員会スクールソーシャルワーク事業スーパーバイザーをはじめ、国や自治体の委員を歴任。主な著書に「子どもの貧困調査」(編著 明石書店2019)など多数。特集福祉×教育×企業×AIProfileすべての子どもたちのすべての子どもたちの早期にキャッチ!!早期にキャッチ!!山野 則子やまの のりこSOSSOSをを誰一人取り残さない社会へ誰一人取り残さない社会へ誰一人取り残さない社会へ誰一人取り残さない社会へ
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