ふくしおおさか2023年4月号
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笠松さんの主な仕事は、里親希望者の面接や自宅訪問、また里親制度の普及のための広報活動です。育児休業から復帰後は時短勤務を活用し、週5日、9時半から16時半まで勤務しています。「保育園の送迎時間にあわせ勤務時間笠松さん。「産休・育休前と比べて、仕事量も調整してもらっているので、おおむね、時間内に仕事を終えることができますね」と、働きやすさを話します。小学生の時、児童虐待に関する小説を読み、ソーシャルワーカーに関心をもった笠松さんは、大学で社会福祉を専攻。「社会的養護の子どもたちの声を聞きたい」と児童養護施設に入職しました。里親専門相談員を経て、家庭生活の経験の大切さを実感し、より特化した里親支援機関に転職して、今に至ります。「自宅から職場や保育園への移動がたいへんなんですよ」と子育てと仕事の両立に奮闘する笠松さん。「特に今は子どもが〝イヤイヤ期〟なので、思いどおりにいかないこともあり…」と悩むこともあるようですが、他の職員からの〝大丈夫だよ〟という声かけとフォローに、職場の理解を感じ励まされるそうです。子育てしながら仕事にもしっかりと向きあっていますよ。そんな笠松さんだからこそ、今後も一緒に働き続けたいと思いますね」と、にこやかに話します。復帰している職員が複数活躍しており、その人にあわせた働き方ができるように工夫しています。に携われることが、仕事の魅力です」と話します。印象に残っているのは、初めて担当した特別養子縁組の里親家庭。「養子の選択に至るまで多くの壁を乗り越えられた話を伺い、〝子どもを育てたい〟という強い思いを感じました。夫婦が初めて子どもに対面した際、『かわいい』と愛おしむ表情が忘れられません」と、その瞬間に立ちあえたことに感動したと振り返ります。栗延院長は、「笠松さんは芯が強く、法人では、笠松さんの他にも出産後笠松さんは、「家族になっていく過程また、「自分の対応一つで里親さんや子どもたちの人生が変わるかもしれない。だからこそ一人で抱えずに周りと相談してすすめていきたい」と話す笠松さんからは強い責任感が感じられました。「職場環境を整えるため、力をいれているのは〝現場の声を聞くこと〟」と話す栗延院長。園長や副園長だけでなく、主任やクラスリーダーなどの現場職員も参加する法人運営会議を月に1回開催しています。ハラスメントや労務制度以外にも、現場の困りごとやルールを職員同士で話しあい、改善していく機会にもなっています。また、新任職員には入職してから1年間、先輩職員がついて、業務の相談やモチベーションのフォローを行います。先輩職員にとっても、人に教える経験を積むことができ、成長の機会につながっています。栗延院長は「ソーシャルワーカーが一人前になるためには、数年かかります。そのため、職員をていねいに育成する必要があります。その前提として、長く働きつづけられる環境を作ることを心がけています。これからも、職員それぞれに寄りそったサポートをしていきたい」と、人材育成の重要性を語りました。ライフスタイルにあわせた働き方子どもたちの声を聞きたい職場のサポート里親支援の魅力育ちあう環境づくり(左)笠松 真由子さん (右)栗延 雅彦さんを変更してもらい、助かっています」と近年、仕事と育児の両立、ワークライフバランスの確保な近年、仕事と育児の両立、ワークライフバランスの確保など、誰もが働きやすい職場環境の整備が福祉分野でもすすんど、誰もが働きやすい職場環境の整備が福祉分野でもすすんでいます。でいます。(福)和泉乳児院 里親支援機関「つむぎ」(泉大津市)の(福)和泉乳児院 里親支援機関「つむぎ」(泉大津市)の笠笠真真由由魅力と復帰後の働き方について聞きました。また、院長の魅力と復帰後の働き方について聞きました。また、院長の栗栗雅雅子子彦彦ここままゆゆまさまさひこひこかさかさまつまつくりくりのぶのぶ松松 さんは育児休業を取得し、昨年5月に職場復帰。仕事のさんは育児休業を取得し、昨年5月に職場復帰。仕事の延延 さんには、人材定着・育成の取り組みについて伺いました。さんには、人材定着・育成の取り組みについて伺いました。8人材産休・育休後の産休・育休後の職場復帰職場復帰をを応援!応援!働きつづけられる働きつづけられる職場づくり職場づくり

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