今回紹介した2社協だけでなく、地域ごとの特性を生かした多様な食支援のあり方が模索されています。食支援に限らず、地域の企業や団体、施設同士が連携をすることで活動の幅が何倍にも広がります。互いの強みを生かし、支えあう地域連携の仕組みが今後ますます重要になります。大阪信用金庫と協働した食支援の取り組み利用者の笑顔がやりがいに地域全体でのつながりをフードバンク印字ミスや賞味期限が近いなどといった食品を企業などが寄付する活動●高石市社会福祉協議会高石市社会福祉協議会(以下、市社協)が大阪信用金庫(以下、大信)と連携してはじめた事業がフードバンク(市社協では、平成29(2017)年に国の地域推進事業のモデル市となったことを機に、地域連携の強化に力を入れています。そのひとつとして実施する企業訪問を通じて、大信との関係が構築されました。大信は、自主創造による“地域課題の解決”の理念のもと、以前から銀行内での寄付BOXの設置や健康相談会への会場提供など、地域に根差した活動をしていました。「地域全体でつながる」という思いを共有し、令和4(2022)年12月から協働した食支援の取り組みがはじまりました。大信が集めた食品を市社協が適時受け取り、広報誌を通じて住民に周知します。また、福祉施設や子ども食堂を運営する団体を通じて、必要な方に届けています。取り組みを開始した当初から、市社協と子ども食堂を運営する複数の団体はLINEグループを作成し、SNS)です。を積極的に活用しています。市社協からは食品の情報と配布日時を発信し、団体は受け取りの可否について回答するなど、随時情報を共有することができます。生活困窮など、さまざまな背景を抱え食支援を申し込んだ住民は、 市社協で食品を受け取ります。そこで、職員との会話が生まれ、より良い関係づくりから支援につながっています。「来られた方の笑顔を見たときに、はじめてよかったと感じる」と話すのは、市社協職員の桶お本も夢ゆ奈なさん。同じく市社協職員の松ま谷た けとめ つにきぶ は、「ニーズに応えるため、活動規模を広げていきたい」と、今後の意気込みを語ります。伸の幸ゆさんだけでなくスーパーマーケットとも連携し、食支援を行っています。とし、市社協が市内企業に協働を呼びかける取り組みです。令和2(2020)年から現在まで、市内のスーパーマーケットやカラオケ店など、あらゆる企業を訪問。その数は約200社にものぼります。助けあっていく必要がある。食支援がきっかけとなり、地域協働の輪が広がればうれしい」と語るのは市社協職員の馬ま渡わ浩こう二じさん。に、暮らしを支える存在になりたい。市社協の挑戦はこれからもつづきます。市社協では、企業訪問を通じて、大信企業訪問は、地域連携の推進を目的「福祉の枠にとらわれず地域全体で“新たな連携づくり”をキーワードたり33市社協から笑顔で受け取る子ども食堂団体第692号 この広報紙の作成には共同募金配分金を活用させていただいていますカップ麺などの保存食や調味料などが入っています!市社協職員のみなさん 左から 松谷 伸幸さん、桶本 夢奈さん、馬渡 浩二さん地域活動団体との地域活動団体との協働で広がる協働で広がる食支援と新たなつ 食支援と新たなつ
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