ふくしおおさか2022年秋号
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災害ボランティア活動は被災者主体災害支援の多様なカタチ離れていてもできる被災地支援ボランティアに支えられて8月3日からの大雨や台風被害に対して、全国各地の社会福祉協議会で災害VCが設置されました。災害VCの活動が終了した後も、通常のVCを通じて被災者の支援を続けています。災害時に第一線で活躍するのが災害ボランティアです。「防災ボランティア活動とは、地震や水害、火山噴火などの災害発生時から復興に至るまで、被災地のために復旧・復興のお手伝いを行うボランティア活動を指す。家屋の片づけや炊き出し等の直接的な復旧支援のみならず、被災者の活力を取り戻すための交流機会づくりや被災者への寄り添いなど、被災者ニーズへの対応を中心とした活動を行う」と、内閣府は定義しています。つまり、家屋の片づけや災害ごみの搬出などのハード面の支援だけではなく、被災者への寄り添いなど、心のケアも考えることが大切ということです。被災者の気もちを十分に配慮した被災者主体の支援を心がける必要があります。平成30(2018)年大阪北部地震では、府内市町村の7ヵ所で災害VCが設置され、災害発生当初は家財の移動や整理・がれき処分などのニーズがありました。その後、サロン活動の支援など、被災者の心のケア、被災者間のつながりを大切にした活動に徐々に変化していきました。このような直接的な支援以外にも、できる支援のカタチはたくさんあります。今回紹介する「写真洗浄」もその1つです。写真洗浄とは、水害などで被災した写真を1枚1枚ていねいに洗浄し、持ち主にお返しする活動です。被災地から預かることで、現地以外の場所であっ子こ夫妻と田た中な睦む美みさんが、平成30(2ても誰でも取り組むことができます。浄@あらいぐま大阪(以下、あらいぐま大阪)さんに話を聞きました。018)年7月の西日本豪雨をきっかけに、翌年6月末に立ちあげたボランティアグループです。真備町をはじめ、 被災各地から届けられた写真を洗浄し、返却しています。真備町で経験し、「地元・大阪で活動して、写真洗浄を多くの人に知ってもらいたい」と感じた大阪市内で活動する、真ま備び町ち写真洗あらいぐま大阪は、篠し原は一か夫お・佳か代よょうことがきっかけです。毎週日曜の午後に活動しており、中学生から仕事をリタイアした方まで幅広い年代のボランティアが活躍しています。1枚1枚の写真に真剣に向き合いながらも、和気あいあいとした雰囲気から、続けて通う方もたくさんいます。活動を進める篠原佳代子さんは、「コ かつのらず8ロナ禍で活動がままならない時期もありましたが、参加者が少しずつ増え、活動が認知されてきていることをうれしく思います。毎週のように参加してくださる方もいて、ボランティアの力なしで府社協では、4月から大阪府災害ボランティアセンター(以下、災害VC)を常設化。ネットワークや経験などの災害基盤をベースに、「つながりづくり」「ひとづくり」「たいせいづくり」を軸にした平時からの仕組みづくりを行っています。今回は、災害ボランティア活動とその実践を紹介します。14・15号ボランティアOSAKA No.105仕上げ作業はていねいに!災害VCのHPはこちらからる災害支援のカタチる災害支援のカタチ

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