ふくしおおさか2022年秋号
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♥♥「せっかく介護の世界を選んでうちに来てくれたからには、長く働いてもらいたい」。曽我部さんは自身が長年現場を経験してきたこともあり、職員の思いを大切にしたいという考えを強くもっています。利用者にいきいきと楽しく過ごしてもらうには、まず職員が楽しく働くことが必要です。働きやすい職場環境とは何か、日々試行錯誤を重ねています。中でも特に力を入れているのが、組織の理念やビジョンを共有する仲間を増やすための、入職時からの継続的なマネジメント教育です。職種をこえたチームでの学び合いを通じて成長の一歩を促し、モチベーションを高められるようサポートしています。若手職員にとって働きやすい職場をつくるためには、まずリーダー層の意識改革が欠かせません。「みんなで人を育てていく」という共通認識のもと、若手職員が一人で悩みを抱え孤立しないようにていねいな声かけや、上から押しつけるのではなく一緒にやることを常に心がけて実践しています。管理者を対象に内部研修を実施。参加者は、普段の業務で聞き取っている職員の声や思いを生かし、面談時などに話を引き出すための聞き方や人材育成についての課題や問題点を議論しています。「自分のキャリアが見えない」「スタッフ間で理解し合えない」というものがあがってきます。今までの面談では管理者からの発信が中心になりがちでしたが、将来像をイメージすることができる人材育成に重点を置いた人事考課制度へ刷新し、また組織全体の理念・目標を実現するために個人の努力だけでなく組織のマネジメント力で人を育てることに力を入れています。♥ 2武田さんと村中さん。元々人と関わることが好きでした。武田さんは家族が施設の利用者で、村中さんは高校の職場見学でそれぞれ施設を訪れる機会があり、職員が楽しそうに働いているようすが印象的で入職を決めました。わからないことがあったら先輩にすぐに聞くことができ、ていねいに教えてくれます」と話す二人の姿から、曽我部さんやリーダー層がめざしていさらに、月に1~2回、リーダー層や人が育たない、離職する理由には入職3年目で利用者から大人気の「職員同士の仲が良く、話しやすい。る風通しのよい環境が浸透していることが伺えます。曽我部さんは「これからたいへんなこともあると思いますが、入職時の人と関わる仕事がしたいという気もちはもち続けてもらいたいです。仕事がしんどいこともありますが、それ以上にやりがいがあって楽しいと思ってもらえるように、組織として、いろいろなことにチャレンジしたいと考えています。チームアンパスとして、一緒に頑張っていきましょう!」と笑顔で話しました。高校生対象「出前講座」職業観を育む機会、進路選択の参考となることを目的に実施。キャリア支援専門員のほか、福祉施設職員など外部講師から、福祉の現場・高齢者や認知症の理解・介護技術体験等をテーマに講義を行っている。曽我部伸一さん曽我部伸一さん▶▶施設×人材◀武田那智さん(右)と村中鞠花さん(左)大阪福祉人材支援センターが実施している高校生対象「出前講座」。(福)あゆみ会アンパス東大阪の職員の話を聞いた高校生からは、「こんな施設で働いてみたい!」といった声が多くあがりました。統括施設長の曽そ我が部べ伸しん一いちさんと、出前講座で講師を担当した3年目の武たけ田だ那な智ちさんと村むら中なか鞠まり花かさんに人材定着・育成の秘訣を伺いました。風通しのよい環境づくり風通しのよい環境づくりみみんんななでで人人をを育育てててていいくく若若手手職職員員がが感感じじるる風風通通ししののよよささ長長くく働働いいててももららいいたたいいトキメキ継続トキメキ継続

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