ふくしおおさか2022年特別号
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たが心こる織は、児童デイサービスや障がい者事業所、高齢者施設等でドッグセラピーを実施している。ボランティアさんと一緒に暮らしている愛犬たちがセラピー犬として一緒に参加し、この活動を支えている。犬とふれあうことによる情緒的な安定やQOL(生活の質)の向上などを目的とした活動で、さまざまな効果がある。令和2年からは、摂津市との協働で、不登校サポート「わんことがっこうプロジェクト」をはじめた。学校に行きづらさを感じている市内の小中学生を対象に、セラピー犬と子どもの交流の場を担任の先生などと一緒につくっている。人になでられることが大好きなセラピー犬。子どもは、フレンドリーな犬のようすに■自分を受け入れてくれかわいいね」といったセラピー犬の話る“という安心感を得る。さらに、「犬題を通して家族以外とのやりとりや、会うことを楽しみに学校に行くモチベーションが生まれる。そうした小さな一歩が繰り返されることで、学校に行けるようになるなど、少しずつ前に進めるようになっていく。動物のチカラは子どもたちが生き生きと目を輝かせて過ごすことへの助力となるのではないかと考えている。 寝屋川苑では、馬とのふれあいを通して、高齢の入居者の表情がやわらかくなに跨まるとき無意識で足腰の筋肉を使ったりするなどのリハビリの一環としてホースセラピーを行っている。 馬の予防接種や爪切り、乗馬のサポート等は、動物専門学校を卒業したスタッフが対応している。施設長代理の古賀 琴ことじ路さんは「馬はやさしい目をしていて、体温が高く、さわるとぬくもりを感じることから、他の動物とまた違った癒し効果がある」と話す。 他にも地域住民と入居者を対象に、食事ができ、馬とふれあえるる。気軽に立ち寄れる地域に開かれ また、年齢を問わず、介護・保育・る癒し効果だけでなく、馬た場所になればという思いからだ。生活困窮などさまざまな悩みを受けとめる場所でありたいという思いも込められている。 現在はコロナで休止中だが、バランスの良いお弁当は数量を限定し、販売している。お弁当は非常に好評で、販売開始の1時間以上前から並ぶ方も。待ち時間に馬のようすを眺めたり、エサやりをすることができる。「かわいいね」と声をかけながらエサをあげている方の表情は笑顔であふれていた。た     こ 7「宇うに谷食堂」を月に一回開催してい動物とふれあうことで、心が落ち着き、ストレスが軽減するなどの癒し体験をしたことはあるだろうか。今回は、福祉の現場で人を癒し、人と人をつなぐ“アニマルセラピー”の取り組みを紹介する。社会福祉法人 東和福祉会 寝屋川苑 平成21年度より4頭の馬によるホースセラピーを実施。岸田 幸こうのすけ之助理事長が、施設周辺の自然豊かな環境を生かし、心の癒しを目的に何か始めたいと思ったことをきっかけにはじまった。 ドッグセラピーの普及とセラピー犬育成のために平成26年度設立。昨年、“みんなしあわせ”な社会になればという思いから、犬の気もちや自分の気もちを考える学習ワークブックを作成。みんなが分け隔てなく互いに助け合い、こころ豊かにいつも笑顔で生活できるバリアフリーな社会をめざす。特定非営利活動法人 心ここる織人をつなぐ

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