ふくしおおさか2022年1月号
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確認しながら、市民後見人が「一人で抱えない・悩まない」よう心がけてサポートしています。さらに、市民後見人バンク登録者に対しフォローアップ研修会も開催し、事例検討や意見交換を通じて研鑽の機会を提供しています。その頃の枚方市では市長申立による成年後見制度の利用もあまり進んでいないと聞き、「私に話がくることは当分なさそうだ」と思っていました。しかし、昨年3月の市の研修会で、「市民後見は大きく前進している」と報告があり、淡い期待を寄せていたところ、7月に受任への打診があり、家庭裁判所から市民後見人として審判を受けました。私の担当は、20代の女性Aさん。先任の社会福祉士の後見人が亡くなり、その後任を担うこととなりました。彼女には先天性の難病と重度の知的障がいがあり、幼少期から児童養護施設で育ちました。「今まで経験できなかったことをさせてあげよう」と私の後見人としての活動がはじまりました。彼女とはデイサービスで初めて出会いました。ちょこんと座っていたAさんの手を握ると、彼女の方から私を触ろうと手を伸ばしてきました。彼女の横に座ると反対の手で私の体を引き寄せ、私の肩に頭を乗せてじっとしていま私は、平成す。不安が一気に喜びに変わり、一生忘れることができない瞬間でした。後見人の養成講座を受講し、人生に対して、できる限りの愛情を注翌年にバンクごうと思いました。でも、間違えてはい登録しました。けないのは、私は後見人で、実際の親権者、お母さんではないということです。Aさんをとりまく関係者みんなで、彼女の最善を考えることが必要です。てくれました。これから私はAさんと一その後何度か接するうちに、彼女の市民後見人活動は私の価値観を変え緒に成長していくことができればと思います。市民後見人活動を続けていくと、さまざまな課題に突き当たる時がくるかもしれません。しかし、市や市社協のサポートがあるから続けられます。定期的に弁護士・司法書士・社会福祉士といった専門家から助言をもらう機会まであり、被後見人を全力サポートする仕組みに助けられています。今後、枚方市以外にもこのような仕組みが広がり、どこで暮らしても市民後見人が寄り添う社会になることを、切に願っています。7協会の水谷豊会長(写真左から4人目)から「コロナの状況下でも加盟各社職員らの寄付活動で例年にも劣らない資金が集まった。福祉巡回車を地域福祉のために役立ててほしい」とのあいさつに、府社協は「コロナ禍で新たな地域課題も見えている。『出かける社協』として有効に活用したい」と謝意を述べました。寄贈を受けた熊取町社協は「高齢者が多く車での訪問が必須。ホームヘルプ事業等地域住民の安心につなげたい」。富田林市社協は「『なんでも相談』の移動手段として活用し、地域包括ケアシステムを発展させたい」と語りました。府社協 地域福祉部TEL.06(6762)9473/FAX.06(6762)9487【【市市民民後後見見人人】】枚枚方方市市市市民民後後見見人人30年度に市民生命保険協会大阪府協会生命保険協会大阪府協会福祉巡回車を寄贈福祉巡回車を寄贈12月10日、(一社)生命保険協会大阪府協会(以下、協会)から、熊取町社協と富田林市社協に福祉巡回車各1台が寄贈されました。(平成3年から累計59台)“安心と安全の福祉のまちづくりを”中中西西  薫薫ささんん

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