ふくしおおさか685号(秋号)
9/12

「コロナ禍でみんなが苦しい中、ともに支え合いながら生きぬいてほしい。子どもたちにはお腹いっぱいご飯を食べてもらいたい」。今年9月、八尾市社協の善意銀行には、子どもの頃、食べることに苦労したという住民から寄付の申し入れがありました。社協では、こうした思いをカタチにするべくプロジェクトを始動。コロナ禍、集まっての会食は難しいため、市が実施する学習支援事業や(福)八尾隣保館が地域貢献事業として行う学習支援事業「びはーと」に通う中学生約240人にお菓子や食料品を届けることになりました。市と包括協定を結ぶ「イトーヨーカドーアリオ八尾店」には、地域貢献事業として商品のアドバイスや宅配ボックスを提供してもらい、お菓子やレトルト食品など『選べる!食品詰め合わせセット』を希望者に届けました。届ける際、中学生には寄付者へのメッセージを、保護者には暮らしの困りごとを聞くための用紙を同封。中学生からは「今、コロナに感染して自宅療養中。大好きな食べ物を寄付してくれてありがとう」保護者からは、「寄付者の温かい思いに触れ、私たち親子もいつか地域に貢献したい」など多くの声が寄せられました。同社協生活支援相談センターの山形知さとこ子主任相談員は、「コロナ禍で制約もある中、どうすれば寄付者の思いに近づけるかを模索しながら取り組んだ。企業との協働によって支援の輪が広がり、子どもたちからもメッセージが届くなど、いろんな思いがつながっていくのがうれしい」と充実感に満ちた表情で話しました。 9さんQA関係者による詰め作業のようす地域で活躍する質問数珠つなぎVol.33 滝川さんから質問     委員同士で事例検討は?祉委員の活動も、本当にありがたかったと振り返ります。 現在は副会長として、活動で悩みを抱えている方のフォローや委員同士が相談できる、活動しやすい環境づくりにも取り組んでいます●多様化する孤立を防ぐ●この30年で地域包括支援センターや生活困窮者自立相談支援機関など、相談・支援機関は整備されてきましたが、虐待やひきこもりなど相談につながらないケースも多くあります。自治会の加入率が低下する中、発見しづらく、多様化する孤立を防止するためには、行政や社協、学校など関係機関と情報を共有し、発見できる仕組みや支援策をともに考え、連携して活動することが大切だと感じています。今期で退任ですが、これからも地域の方からの感謝の言葉を活動の糧として、“健康第一”で続けていきたいです。年に2回、地区の研修で話し合う場をつくっています。このコラムでは、地域で活躍する民生委員・児童委員(以下、民生委員)さんにスポットを当て、その方の思いを紹介します。今回は、約30年という長きにわたり活動を続けてきた三井さんにインタビュー。委員としてこれまで大切にしてきたこと、今後の抱負について聞きました。委員になって10年がたった頃、ひとり暮らし高齢者の見守りをかね、お弁当を届ける活動を行っていました。いつも元気な方が出てこられず、異変に気付き、すぐに家族に連絡。中で倒れておられ、残念ながらお亡くなりになっていました。  このとき、見守り活動の大切さを痛感。支援が必要な方を把握する、民生委員だからできる活動として、現在も、ひとり暮らし高齢者への訪問、登下校時の児童の見守りなど積極的に行っています。●出会いときずなに感謝●「狭い自分の世界が、いろいろな方との出会い、交流で広がり、きずなが財産になった」と話す三井さん。民生委員と兼ねて務めた地区福阪南市 尾崎地区三井 智子さん (民生委員歴29年)感謝の気もちを伝えるメッセージ府社協 地域福祉部TEL.06(6762)9473/FAX.06(6762)9487●見守りの大切さを痛感●子どもたちをお腹いっぱいに 寄付者の思いを乗せた、お届け便子どもたちをお腹いっぱいに寄付者の思いを乗せた、お届け便“安心と安全の福祉のまちづくりを”八尾市社協コロナに負けないで

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る