ふくしおおさか685号(秋号)
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前編4家族のケアを担う子ども・若者たち(ヤングケアラー)ふうせんの会私たちは・・・ら3年間を集中取り組み期間として、対策を強化する方針を出家族のケア、サポートを日常的に行うヤングケアラー。昨年度、国が実施した調査では、中学生のおよそ17人に1人の割合で、世話に費やす時間は1日平均4時間という結果が明らかになりました。国は、支援策などを盛り込んだ報告書をまとめ、令和4年度かしました。府では、今年9月から10月にかけて府立高校生約11万人を対象に独自調査を実施。調査の中で、本人が希望すれば、スクールソーシャルワーカー等必要な支援につなぐことも行っています。前編は、ヤングケアラーたちが集う場として「ふうせんの会」(枚方市)を立ちあげ、運営している元当事者のメンバーにインタビュー。ヤングケアラーの現状と必要な支援について考えます。田中さん(仮名)はもともと母子家庭で、母は昼夜を問わず働いていたため、小学生の頃から弟の世話をしていました。中学生になった頃、母の持病(統合失調症)が悪化。それ以降、2人の世話をする生活が続くことで、結果、自分も体調を崩し、大学を中退しました。喜多さんは、父がパーキンソン病に。やりたいことを断念し、働きながら母と介護する生活がはじまりました。生活も厳しくなる中、自分が生活費を負担することに。生活を支えるために働き、介護する、この状況が2~3年続きました。共同代表の朝田さんは大学4年生のときから、同居していた祖父の介護をはじめました。昼夜を問わず介護に追われる日々の中、心身ともに疲労し、大学院での研究も難しくなってきました。結局、大学院を退学し、母とともに祖父の介護を続ける日々に。その生活は3人は現在、進学や就職とそれぞれの道を再び歩きだしています。しかし、10代20代という将来を選択していく大切な時期に、家族のケアも必要となり、自分のことが後回しに約10年続くことになります。なってしまうことで、進路は大きく変わってしまいました。喜多さんは、「友だちと遊んだり、勉強したり自分の時間がほしかった。ケアから離れる時間が少しでもほしかった。自分の状態をどう表現したらいいのか、どこに同じような人がいるのかわからなかった」と話します。サポートや、身近な相談先がない現状があると課題を提起します。し、自分にとってあたりまえだった生当時を振り返り、田中さん(仮名)と朝田さんは、ケアをしている人への朝田さんは、介護者家族の会に参加精神的に不安定な親を支えている、グチを聞いている障がいや病気を有するきょうだいの見守り・お世話様々な理由で、家事やきょうだいの世話、家族の介護、通訳等をしている(していた)子ども、若者たち(ヤングケアラー)のあつまりです。例えば・・・高齢の家族の話し相手日常生活の介護、手伝い家事をしている年下のきょうだいの面倒をみている(©ヤングケアラー研究チーム/イラスト:外出の手伝いをしている病院に付き添っている家族の通訳こんな感じです。イラスト工房多田文彦)引用:ふうせんの会チラシよりHPはコチラから目的①ケアを担っている(担っていた)子ども・若者たちの交流、情報交換等を行う②自分たちの存在を社会にアピールし、同じような立場の子ども・若者たちが暮らしやすい社会の実現に向けての情報発信や様々な取り組みを行う活動①つどいの開催。奇数月の第3日曜日に対面とオンライン併用で開催 ・前半はリレートーク(1名のヤングケアラーにケア経験を話してもらい参加者で共有) ・後半はおしゃべりタイム(小グループに分かれて自由に話せる場)②情報発信・広報啓発相相談談ででききなないい気気軽軽にに相相談談ででききるる場場をを先先のの見見ええなないい日日々々~~多多様様ななケケアアのの現現状状~~ふうせんの会ふうせんの会元・現ヤングケアラーと支援者が参加し運営しています。~孤立からつながる~~孤立からつながる~ヤングケアラーヤングケアラー特集特集

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