新しいブック
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子どものために以前から、児童養護施設などに観戦チケットの寄贈を行っていたこともあり、子どもたちに、もっとできることはないかと常々思っていた安井さん。ある時、学校に予算がなく、ボールを買うのも厳しいという声を聞き、活動を始めた。企業とともにこの活動を始めるにあたり、持続していく仕組みを作りたいと考え、企業を巻き込んでスタート。「賛同してくださる企業も多く、社会貢献というざっくりとした言葉ではなく『困っているところへ支援する』という形が時代のニーズに合った」と振り返る。 「自分もSDGsだから取り組もうという意識はなく、何かできることはないかという考えから始めた活動が、結果的にSDGsにつながっただけ」と話す。人とのつながり豊中市にある大商学園高校も、 📎             8ヒューマンプランニング株式会社代表取締役大阪市をホームタウンとして活躍しているプロバスケットボールチームの大阪エヴェッサ。SDGs「3.すべての人に健康と福祉を」「4.質の高い教育をみんなに」の2つを対象とした取り組み『EVESSAチャリティ』を実施している。この取り組みは、パートナーとして賛同する企業とともに、バスケットボールをする子どもたちの環境面等の課題の解決活動。大阪エヴェッサを運営するヒューマンプランニング株式会社の安井直樹代表取締役に話を聞いた。の17目標のうち、すいなおき安や井直樹さん📎 SDGsとは? 持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)とは,2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された,2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標。17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っている。『EVESSAチャリティ』でバスケットボールとTシャツの寄贈を受けた。バスケ部員は、「コロナ禍で体育館が使用できなかった期間もあり大変だったが、応援してもらい嬉しかった」「支えてくれる人がいる。そのことを実感した」と振り返る。井さんの恩師。「寄贈はもちろんありがたいが、それよりも人と人とのつながりを生徒が感じられたことが大きい」手。「このような形で関わってもらい嬉しく思う。部員には技術とともに精神も成長してほしい」先生方の思いは熱い。として寄贈を行った合同会社INFINITYの東博昭さんは大商学園高校出身。 「母校の生徒が頑張っているのを見て何かしたいと思った」と話バスケ部顧問の山岡先生は、安仲村コーチは元エヴェッサの選実行が大事今回、チャリティーパートナーす。安井さんとは高校時代から友達で、そのつながりもあり、今回の寄贈に至った。東さんは「自らがSDGsに取り組むことで、企業の意識改革になればと思う。この活動に限らず、やりたいと思うだけでなく行動に移すことが大事」と語る。君たちへのメッセージコロナ禍で生活が大きく変化、高校生も例外ではない。そんな時代を生きる世代に向け安井さんは、「自分はもういいというほど練習に明け暮れてがんばった。がんばれば必ず良い方向に進む。あの時もっとがんばっていたら…と後悔しないようにしてほしい」とエールを送る。今回の寄贈を通じて学生と触れ合った東さんは「自分が高校生だったころ恩師の言葉の意味がわからなかったことがあった。しかしおとなになって意味がわかることもある。今はわからなくても、伝えてもらったこと、教えてもらったことは覚えておいてほしい」と自身の学生時代を振り返り、メッセージを伝える。これからの展望・未来安井さんは、「プロスポーツ全般を発展させたい。大阪エヴェッサがそのドライバーになれたら」と力強く語る。プロバスケの環境が整うことで、プロスポーツ全体に同じような取り組みが行き届くといい。そう話す安井さんは、スポーツの未来のもっと先の希望を見つめている。合同会社INFINITY業務執行社員 東あずまひろあき博昭さん

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