新しいブック
3/12

※「看取り」とは、人生の最期まで尊厳ある生活を支援することをさし、多くは病院で行われる。大学4回生のとき、地域から要望があった高齢者施設の立ちあげを父からすすめられた。IT業界とかけはなれた世界に最初は断っていたが、ホームヘルパー2級の資格をとり、まずは働いてみることに。介護はこれから需要が広がる成長分野であるにも関わらず、業界のイメージが良くないことに驚いた。しかし、そこにチャンスと可能性を見出し、「介護ブランドの向上」をめざして、介護系ベンチャー企業の設立に挑戦することを決意。介護の仕事は「最高のサービス業」。利用者一人ひとりの暮らしを大切にしながら、その方の人生の最期まで寄り添えることに、他の仕事では経験できないやりがいを感じている。施設では、①できないことが自分でできるようになる「自立支援」、②イベントなどによる「非日常の演出」、③入居者の終末まで寄り添う「看取り※」を大切にしている。 「最期まで自分らしく生活できる地域を創る」を会社全体の理念とし、施設では特に看取りに力を入れている。看取りは、大事な人の命がなくなるというネガティブなことではなく、最期までその人らしく生きてもらうための大切な時間。そのために、施設内の医療体制を充実させ、地域医療との連携にも力を注いでいる。を通して、職員は自分のケアがどうだったのかを振り返ることができ、成長する機会になっている。職員同士で自由に話ができる場を設定しながら、思いを吐き出せるようにし、より良いケアにつなげている。働きやすい職場環境が大事だと話す安部さん。ワークライフバランスも大切にし、残業しない環境の整備を行っている。生かし情報共有また、看取り良いケアにはITの知識をのITツールやZoomミーティングを徹底的に活用。全てペーパーレス化し、利用者の満足度など事業成果の見える化を図り、職員のモチベーションアップにつなげている。また、年齢や経験に関係なく、本人の適正にあわせて管理職に起用。している。管理職の教育に力を入れ、意思統一を図ることで、会社全体の一体感を生み出している。 「誰もやっていないこと、やらないことに挑戦することはワクワクする」と目を輝かせる安部さん。たとえば地域に必要とされている、医療的ケア児の支援などチャレンジしたいと抱負を語る。 20代のリーダーや施設長も誕生安あ部べ 諒りょう一いち高齢者の生活を演出する「最高のサービス業」。それは、SNSやITの活用でスタッフ同士の情報共有を図り、全員一丸となって、その人の人生に最期まで寄り添う素敵な仕事。スタッフも入居者もその人らしくを大切にしている。そんな会社を設立した安部さんに話を聞いてみた。介護で起業介護は最高のサービス業看取りにこだわる人財育成が大切時代の半歩先を進みたい福祉業界の魅力をもっと知りたい君は…大阪福祉人材支援センターへ         3 さん 経営者である祖父や父の影響で幼い頃から起業家になる夢をもつ。工学部に進学し、IT企業に内定していたが、22歳の時、高齢者施設を立ちあげる。PROFILEmusubi Group代表  #自分らしく!#ITリテラシー       #国家資格  #生活をアシスト#最高のサービス業  #ワークライフバランス#未来をデザイン  #情報共有で経営者を身近に#思ったことを言えるミーティング   は「musubi」をイメージ。いろいろなヒト・モノ・コトの結び目になりたい。#老人ホームをもっと快適に親しみやすく#新進気鋭の建築家設計の生活空間 #まちを感じる空間  #オープンキッチンから音が聞こえるダイニング #食べる前から、わくわくするおいしいごはん福祉に決めた!!私が福祉でチャレンジする理由。

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る