ふくしおおさか2021年夏号
5/12

るか考え、行動する」というアドバイスをいただき、常に実践しています。自分の声かけで、本当は育児不安から押しつぶされそうになっているという母親の気もちを引き出し、一緒に対処方法を考えることができた時、“寄り添う”ということを実感。やりがいを感じました。―人に頼っていい職場の先輩は、障がい者福祉、児童福祉など他分野での就労経験のある方もいます。「困った時は遠慮せず“助けて”と言ってほしい」と声をかけてもらい、いつでも親身にアドバイスをもらえる環境で働くことができています。―「誇りに思う」が励みに福祉は“たいへん”というイメージから、就職に最初は反対していた両親も、仕事にまっすぐ向き合っている姿や熱意が伝わり、今では「誇りに思う」と応援してくれています。家族や友だちとの何気ない会話や、コロナ禍で最近は行けていませんが、好きなアーティストのライブもリフレッシュの機会となっています。―記憶に残る人になりたい福祉は、自分の人間力が問われると感じています。関わった方が人生をふりかえった時に、たいへんなこともあったけど、私と出会えて良かったなと思ってもらえるような支援者をめざしてがんばります。さんQ5ズームアップ―夢をかなえて福祉の道へ大好きな幼稚園の先生が、私に夢を与えてくれました。「先生みたいになりたい。子どもが好き」、その思いで、福祉の道をめざしました。母子生活支援施設を選んだのは、家族全員を支援し、生活に寄り添うという点に魅力を感じたからです。―母親は大切な友人入所されている母子世帯には、さまざまな背景があり、経験の少ない自分が関わることに難しさを感じることもあります。理事長からは、「母親と友人のような関係を築き、大切な友人に何ができ学校役員や子どもに関わる仕事の経験から、主任児童委員に推薦された滝川さん。障がいや家庭環境など一人ひとりの抱えている背景を理解し、じっくり親子に寄り添うことを心がけています。子どもは親の映し鏡。「お母さん、がんばっているね」と親の頑張りを認めることで、子どもの表情がよくなり、親子との信頼関係を築くこともできます。●子どもをあずかってほしい●このコラムでは、地域で活躍する民生委員・児童委員にスポットを当て、その方の思いを紹介します。今回は、放課後児童支援員として働きながら、活動する滝川さんにインタビュー。子どもを主に支援する主任児童委員活動のやりがいや抱負について聞きました。●親をほめる●障がいを抱える子どもの父親が「家族は精神疾患や認知症を抱えており、子どものケアで仕事に行けない」と滝川さんの自宅に相談に来られました。行政や学校、障がい者支援施設と連携し、学校や学童の受け入れ態勢を整え、放課後等デイサービスへつなぎました。家族も医療や福祉サービスを利用することができました。「たいへんだったけれど、子どもの元気な姿や、父親からの感謝の言葉でやりがいを感じた」と滝川さん。地域担当の民生委員・児童委員と連携することで、地域のこまかな状況が把握でき、行政や学校からの相談にも対応しています。●親子の成長を活動の糧に●地域住民として、気軽に愚痴を聞くことができる主任児童委員でありたいと語る滝川さん。コロナ禍で閉じこもってしまう家庭や、親の精神疾患などで家事やケアを担うヤングケアラーが増えていることも危惧しています。「必ず壁は乗り越えられる。これからも近くで親子の成長を見守り、ともに喜びたい」と笑顔で今後の抱負を語りました。 本連載では、福祉の職場でイキイキと働く人を紹介し、仕事や人の魅力を伝えます。 今回登場するのは、入職2年目で仕事に励む高鉾さん。母子生活支援施設での仕事をめざしたきっかけや目標について聞きました。社会福祉法人大阪福祉会 ハピネス・ハークさん質問数珠つなぎAVol.32 別府さんから質問気軽に相談してもらうためには?まずは、挨拶。「いってらっしゃい、おかえり」の声かけからはじめています。東大阪市東地区滝川 美子さん (主任児童委員歴15年)地域で活躍するvol.19母子支援員 高たかほこ鉾 千ち咲さきかたわらに寄り添い、心に残る支援を

元のページ  ../index.html#5

このブックを見る