ふくしおおさか2021年夏号
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たろけぶう2大阪市立弘済院第一特別養護老人ホームの藪や端は寛ひ祐すさんは、感染が拡大していく昨年12月、この体制がつくられて初めて応援に入りました。施設長から事前に話があり、同意していた藪端さん。数日前の依頼にもかかわらず、行くことに迷いはなかったそうです。それは、入職間もない頃、東日本大震災で支援に入った経験と、法人の先輩たちが、災害時などさまざまな場面で、真っ先にかけつけている後ろ姿を見てきたからです。応援期間は、5日間。主な担当業務は、感染リスクの低いエリア(グリーンゾーン)での物資整理など後方支援でした。たいへんな状況下でも、事前にていねいな説明を行い、受け入れてくれた施設長さんや、自分を気遣ってくれた職員の方の期待に応えたいと、できることは何でもやりたいと感じました。 リーンゾーンでも防護服などフル装備で働くことで、動きにくさも実感。自施設で感染が起こった場合を想定できる機会にもなりました。PCRを受検。陰性と分かった時は、みんなに迷惑をかけないことに、本当に安心したそうです。い」と語る藪端さん。「自施設でも、利用者さんの安心・安全を最優先に働いており、同じ社会福祉施設の中で、困っている人のために支援に入ることは福祉職として当たり前のことだと感じている」と話します。を積んでもらい、施設・法人全体でスキルアップしていけたらと抱負を語りました。寮の山下勇ゆ輝きさん。感染予防に最大限の注意を払い、グ応援終了後、2日間のホテル待機後、「応援に行くことは特別なことではな今後は、若い職員にもいろいろな経験2月に応援に入った、救護施設みなとコロナ陽性後、2週間を経過した利用者さんの支援を行いました。応援先の施設は、重度障がいのある利用者さんが多く、換気のために窓を開けると出て行ってしまう、マスクをずっとつけることが難しいなど、感染予防に苦慮している現状を痛感。そのようななか、トイレ誘導や洗濯、食事介助などを行うことは、自分自身の貴重な経験になったそうです。福祉系の大学出身ではない山下さんは、学生時代に知的障がい者施設でのバイトの経験から、直接感謝の気もちを伝えてもらえる仕事に興味をもち、福祉の道をめざしました。「応援先の利用者さんや職員の方からも『ありがとう』と言われ、たいへんだと思うよりも、自分にできることをしたいという気もちが強かった。やりがいも感じた」と山下さんは語ります。人々の暮らしを支えている福祉施設。新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続くなか、必要な支援を24時間、365日提供しつづけています。府では、クラスターの発生など、運営に必要な職員確保が困難となった場合でも、必要なサービスが継続できるよう、協力できる法人(施設)を事前に登録。登録した法人(施設)から、職員の応援派遣等を円滑かつ安全・安心に提供できる体制を構築しています。今回は、応援に入った職員・法人の最前線の実践・思いを伝えます。特集 勇気に感謝 コロナと闘う特集 勇気に感謝 コロナと闘う施施設設のの温温かかささにに応応ええたたいい貴貴重重なな経経験験「「あありりががととうう」」ががややりりががいいにに福福祉祉職職ととししててのの使使命命感感困困っってていいるる人人ののたためめににかかけけつつけけるる山下勇輝さん藪端寛祐さん特集勇気勇気にに感謝感謝特集集コロナと闘闘う

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