ふくしおおさか2025年1月号
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●泉大津市社協「はじめてこのサービスについて説明を聞いた時に発想がおもしろいと感じた」と高橋さんは話します。課題に感じていた「キャッシュレス決済の使用」を事業に活かすことができるという提案に関心が高まったそうです。また金銭管理支援のひとつである利用者の預貯金の出し入れなど、これまでは必要だった業務の省力化につながる可能性にも注目しました。市社協が支援した事例で、お金を持つと風邪薬を購入し、その薬を大量に服用してしまうおそれのある利用者がいました。その利用者には、プリペイドカードと現金を併用することを提案。毎日500円の現金を手渡し、プリペイドカードには、毎日300円が使用できるように設定しました。そうすることで必要ではなかった風邪薬の購入もなくなり、利用者が必要とする希望どおりの生活費を渡すことができるように。適切な金銭管理支援により、数日に一度、喫茶店でモーニングを食べるという利用者の生きがいづくりを可能にしました。ホームヘルパーが利用者の預り金から買い物をしてくる場合、残金の差異がないか確認する必要がありましたが、「プリペイドカードを使用することで負担が減った」という声もあるそうです。高橋さんは「プリペイドカードを持つこと自体に抵抗感がある方も多い。ただ、キャッシュレス決済が普及している現在、利用者と支援者の双方に認知症高齢者の買い物代行をする日常生活自立支援事業とは日常生活自立支援事業は、認知症高齢者や知的障がい者、精神障がい者など、判断能力が不十分な方々が地域で自立した生活を送れるように支援する制度です。この事業は、利用者と契約を結び、福祉サービスの利用援助や日常生活の金銭管理などを行い、利用者が安心して生活できるようにサポートすることを目的としています。KAERUBIZ権利擁護とは利用者は、プリペイドカードを持ち、日常の買いものに利用しています。支援者はそのプリペイドカードへの遠隔チャージ機能や計画的な金銭利用支援機能を用いることで、より効率的に金銭管理支援・自立支援を行うことができます。このサービスは、支援者の業務支援に加えて、「カードでお買い物がしたい」「すぐにお金を受け取りたい」「カードをなくした時に不安」といった方に向けたサービスです。 6利用する人の視点に立って生きがいづくりのきっかけに利用者・支援者の双方にうれしいこと近年、日常生活自立支援事業( )では、「利用者が支援者と相談することなく、ク近年、日常生活自立支援事業( )では、「利用者が支援者と相談することなく、クレジットカードでの決済やキャッシュレス決済を使用し、適切な金銭管理支援が困レジットカードでの決済やキャッシュレス決済を使用し、適切な金銭管理支援が困難になるケースがある」という課題があります。難になるケースがある」という課題があります。そこで、府社協とKKカエルカエルAERUAERU株式会社(以下、KAERU)は、令和5年度から業務提携。そこで、府社協と株式会社(以下、KAERU)は、令和5年度から業務提携。 権利擁護( ) )府内の市町村社協では現在、同社が提供するサービス「KKカエルカエルAERUAERU BBビズビズIZIZ 権利擁護(府内の市町村社協では現在、同社が提供するサービス「(以下、サービス)」を活用した金銭管理支援に取り組むところもあります。(以下、サービス)」を活用した金銭管理支援に取り組むところもあります。今回は、これまで12人が同サービスを利用する、泉大津市社会福祉協議会(以下、今回は、これまで12人が同サービスを利用する、泉大津市社会福祉協議会(以下、さんとサービスを提供するKAERUの岡岡おかおか田田だだ知知ともとも拓拓ひろひろさんにお話を伺さんにお話を伺市社協)の高高たかたか橋橋はしはし健健けんけん一一いちいちさんとサービスを提供するKAERUの市社協)のいました。いました。泉大津市社協 高橋 健一さん業における新たな取り組み業における新たな取り組み変わる!変わる!金銭管理支援金銭管理支援

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