ふくしおおさか2022年4月号
7/12

硲さん夫妻 2人3脚で出所者によりそいますはないか、これまでのつながりに引きずられるのではないかと不安な日々は続いています。しかし、大切な家族をこれ以上裏切りたくない、社長を裏切りたくないという気もちと、いつも自分を見守ってくれる人がいる、そのことがAさんの大きな支えになっています。「今まで働けて本当にほっとしている。これからもこの会社で働きたい」、Aさんは未来を見据えた強いまなざしで語ってくれました。「心から安心でき、よかったと思う時はない」と語る硲さん。更生に明確な基準はありません。数年働き続けていても、突然姿を消してしまい、罪を犯してしまったのではないかと思う人もいます。そんな時でも心配はするが、裏切られたという気もちや怒りはまったくないそうです。なぜなら、怒ってしまうとつながりが途絶えてしまうから。どんな時でも、自分がその人とつながり続けること、待ち続けること、そして社会復帰を支援したい、その思いが揺らぐことはありません。今後は、地区会会長として、新たな業種の企業に声をかけ、出所者が選択できる職種を広げていきたいと抱負を語ります。大阪府では「誰一人取り残さない」というSエスDディGージsーズの理念のもとに、犯罪をした者等が立ち直り、地域社会の一員として、ともに生き、支え合う社会づくりを促進するため、令和2年に「大阪府再犯防止推進計画」を策定しました。が「就労の確保」で、施策として協力雇用主による犯罪をした者等の雇用促進の措置等が掲げられています。い大阪府就労支援事業者機構事務局長松田慎一さんに話を聞きました。あることを承知で出所者を雇用する事業主の方々で、つまずいてもやり直せる社会の実現には、朝陽さんのような協力雇用主の存在が不可欠です。用主が登録しています。雇用主への支援制度を設けています。離職率など大きな違いはありません。多く、実際に雇用しているところはまだまだ少ない現状にあります。その計画の第一に挙げられているの刑務所等出所者の就労の確保に詳し「協力雇用主とは、犯罪等の前歴が現在、府内で約2,000の協力雇国も、出所者等就労奨励金等の協力この結果、一般の求職者と出所者でただ、協力雇用主には、中小企業もまた、法務省の調査を見ると、受刑者には、虐待などの家庭環境、低い学歴や精神状況でつまずいて犯罪等に至る人が多く、立ち直りには寄り添い型の支援が有効とされています。さまざまな『生きづらさ』を抱えている人の地域での孤立を防ぎ、再犯を防止するためにも、 協力雇用主を含め、福祉施設や学校、 保護司など寄り添い型の地域の支援ネットワークを構築し、息の長い支援の実現をめざしていきます」。ゴールが見えない更生への道つまずいてもやり直せる社会を朝ちょう陽よう第687号 この広報紙の作成には共同募金配分金を活用させていただいています大阪府就労支援事業者機構 事務局長 松田 慎一さん主な事業内容板金加工を軸とした照明器具 および関連金具、住宅設備の製造77株式会社創 立昭和37年4月7日資本金2,000万円総人員190名本 社 大阪府守口市 藤田町2-25-7

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る