ふくしおおさか685号(秋号)
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ICT…ICT×地域福祉活動コロナ禍で生まれた“つながり合い”のかたち  ます。その「当たり前」は、物理的な距離だけでなく、心の距離まで遠ざけてしまうこともあります。のつながりが希薄化しています。地域福祉活動にチャレンジする人たちがいます。速な広がりをみせています。地域や高齢者にはちょっとなじみにくいと思われがちなICTは、地域福祉活動の救世主となるのでしょうか。新型コロナウイルスの影響で、マスクを着用しての会話、人との距離を保った行動が日常化してい地域でも、活動の制限や自粛によって、高齢者や障がい者、子育て家庭の居場所が失われ、人とそんな中、「コロナ禍でも歩みを止めない、つながりを絶やさない!」とさまざまな知恵と工夫でなかでもICT()の利活用は、コロナ禍の影響で急今号では、府域の実践からその可能性を探ります。「このぶどう、すごく新鮮そう。牛乳はこっちの方がお買い得ですね」ヘッドセットを着用した森川陽子さんは、四條畷市社協から貸与されたスマートフォン(以下、スマホ)のコミュニケーションアプリLINEでビデオ通話の真っ最中。ていねいに商品を映しながら、誰かと会話を弾ませています。これは、四條畷市内のとあるスーパーでのワンシーン。高齢者などで買い物に不便を感じる方が、スマホやタブレットなどを活用し、自宅にいながら遠隔地のお店で商品が購入できる、買いICTは〝Information andCommunicationTechnology〟の略で、通信によるコミュニケーションの重要性を強調しており、その技術の活用方法などのこと。物支援の実証実験中です。地域で長年暮らす福永正ま二じさんと嘉よ美みさんご夫婦。奈良県との県境にある同地域は、土地に高低差があり、買い物には一部の店舗を除いて車かバスを利用しなければなりません。車運転免許を返納。以来、バスを利用してきたものの、重たい荷物を持っての移動は負担が大きく、カタログ注文では、小さな文字を見るのもひと苦労です。で、実際に商品を見ながら選べるのがうれしい。お肉やお魚は鮮度が大切ですから」と笑顔をみせます。り替えることも難しい。でも、ご近所に頼ることは遠慮してしまう。このような買い物支援は本当にありがたく、ぜひ続けてほしい」と胸の内を明かします。は、田原地域で民生委員・児童委員としても活躍。森川さん以外にも移送ボランティアや福祉委員、自治会長などがサポーターとして協力しています。森川さんの通話相手は、田原正二さんは、80歳を機に自動嘉美さんは「お店にいるような感覚正二さんは、「最近は電球ひとつ取サポーターとして活動する森川さん森川さんは「はじめはスマホの操作に不安もあったが、『誰かの役に立てるなら』と引き受けた。地域のために活動できることがうれしい」と話します。住民同士でコミュニケーションをとりながら買い物し、直接顔をあわせて商品を渡すシステム。宅配などと違って同じ地域の人同士が交流し、支え合う仕組みが特徴です。市から事業を受託する四條畷市社協の辰巳佳世事務局長は、「買い物支援をきっかけに、困りごとを他の相談につなぎ、住民同士で助け合えるような地域づくりを進めたい」と社協の強みを生かした買い物支援の姿を描きます。この実証実験は結果を検証し、地域で安心して暮らせる仕組みづくりにつなげます。、11月末まで。  しさ6会話を楽しみながらお買い物住民同士で支え合う仕組み リアルタイムで会話をしながらお買い物左から、モニターの福永正二さんと嘉美さん、サポーターの森川陽子さん買買いい物物支支援援LLIINNEEののビビデデオオ通通話話でで四四條條畷畷市市社社会会福福祉祉協協議議会会

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